素晴らしい朗読を有難うございました。 太宰治に内在する幾つかのキャラクターを、合わせ鏡を見るように俯瞰した話しでした。コインの両面のように、質も価値も同じでも表裏の浮き彫りが全く違うので一見別のものに見える、と、そんな感じがしました。 著作に限らず、何らかの創作的活動をするにあたって大いに参考になると思われる箇所(下記)がありました。でも太宰はこの作品を書いてから10年もたたないうちに、コイン投げでもしたかのように亡くなってしまいました…!🙏 (1:51:23-)「それさえ一つ書いたら死んでもいいなんて、そんな傑作はあるもんじゃない」≫≫(1:51:45-)「どこまで行ったら一休みできるとか、これを一つ書いたら当分威張って怠けていていいとか、そんなことは学校の試験勉強みたいでふざけた話だ。ナメている。」≫≫(1:52:12-)「駄作だの傑作だの凡作だのということは、後の人が各々の好みで決めることです」(1:52:38-)「傑作をせめて一つと力んでいるのは、あれは逃げ支度をしている人です」≫(1:52:49-)「自殺する作家には、この傑作意識の犠牲者が多いようです」 “To be or not to be” コインの裏の桜桃忌