能登半島地震 広島の自衛隊が被災地で支援 炊き出しに被災者は「温かいみそ汁が身に染みた」

長引く避難生活に厳しい寒さが追い打ちをかけている能登半島地震の被災地。広島から現地に派遣された自衛隊などが懸命な支援活動を続けています。
船が打ち上げられた漁港…。破壊された住宅などが津波の恐ろしさを物語っています。
石川県能登町にある牧場へとつながる道では…。
【山北記者】
「牧場につながる道は３本あり、そのうちの２本が通行止めとなっていて残りの１本もこのように土砂崩れが発生しています。そのため餌を運んだり、出荷するためのトラックが通行できない状況となっています」
それでも、少しずつ復旧に向けた動きも本格化しています。
【山北記者】
「２週間以上止まっていた温泉の源泉が湧き始めました。触ってみると温かいです。温泉街の希望になりそうです」
１６日は、朝から雪が降り積もった被災地…。
珠洲市の広場では寒空の下、炊き出しに集まる住民の姿がありました。
この場所で給食支援をしているのは海田町から派遣された陸上自衛隊「第１３旅団」。
【子ども】
「ご飯ありがとうございます！」
心と体を温める気持ちのこもった給食に被災者から笑顔がこぼれます。
【被災者】
「とても美味しかったです。温かかったし…」
「久しぶりに温かいものを食べられて…菓子パンは供給があるが、塩辛いものとか塩分のあるものってなかなか食べられないので、すごくお味噌汁は身に染みた」
このほかにも第１３旅団の部隊は避難所のニーズを把握し、必要な物資を輸送する支援にあたっています。
（隊員）「これ欲しいと困っているものは？」
（施設担当者）「もう物資はそこそこ届き始めたが、電気と水が来ていないので」
（被災者）「ハンドタオルですね」
（隊員）「はい…ほかに何か困っていることはないですか」
一方、海の上で力を発揮しているのが海上自衛隊呉基地の輸送艦「おおすみ」です。
搭載するエアクッション艇「ＬＣＡＣ」で陸路ではアクセスが困難だった海岸に、国交省ＴＥＣＦＯＲＣＥの重機などを運びます。
被害が大きかった能登半島沿岸部にある国道２４９号の緊急復旧を加速させました。
重要な任務にあたる「おおすみ」を支援するのは同じく呉から派遣されている「油槽船」。
２０２２年の就役後、初めての災害派遣活動で、おおすみに燃料を給油する任務を担っています。
発災から２週間余り。１日も早い復旧が望まれる被災地で、広島から派遣された「支援の手」が全力を注いでいます。
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