Рет қаралды 2,800
伊福部昭のSF交響ファンタジー第1番』から、「ゴジラ ‐ タイトルテーマ」の全パート耳コピ楽譜です。
映画「ゴジラ」シリーズのメインテーマ曲です。
トイドラによる楽曲分析(アナリーゼ)つき。
質問・意見はコメントにて。
▽解説動画▽
• 【音楽ガチ分析】伊福部昭『ゴジラのテーマ』~...
〈総評〉
【楽式】
・前奏の後、明確なテーマを何度も繰り返す。
→最初に反行形がある以外、音形は全く同じものの繰り返し。
【リズム】
・あからさまなオスティナート。
→きわめて表打ちのリズムを何度も繰り返すことで土俗的高揚感を得る。
→オスティナートと変拍子の相性が極めて良い。
・変拍子が印象的でキャッチー。
→どこか超然的で得体の知れない雰囲気も出ている。
・太鼓類を使い祭祀のようなビート感を出す。
【メロディ・和声】
・コード進行は平行和音だけでできている。
→Fを基準に上下にずれるだけ! 極端にシンプル。
→旋法性を感じさせ、厳か。
→西洋音楽的な解決進行は一切見られない。
→メロディと伴奏も平行移動(連続5度)。クラシックの常識を打破。
・重厚な空虚5度(パワーコード)で分厚い低音を作る。
→連続5度は積極的に使われる。
・コードの移り変わりが非常にゆったりしており、調的中心を感じにくい。
→FやEに解決感を感じる。
【オーケストレーション】
・厚みのある音響で満ちている。
→弦の中低音(チェロ・コントラバス)・木管低音(バスクラリネット・ファゴット)に加え、チューバやピアノの低音も重ねられる。
→ティンパニが中低音の厚みを出すためにとりわけ使われる。
→高音域の音がそもそもあまり出てこない。
・チューバやトロンボーン、ホルンのバリバリした低音により、怪獣映画らしい固く厳格な雰囲気を演出。
→金管のffによる音割れを効果的に使用。
・緊張した劇的な雰囲気は、トランペットが一手に担う。
→甲高い木管(ピッコロ・フルート・オーボエ)に細くトランペットを重ねる。
・木管は柔らかさではなく甲高さを出すために使われる印象。
→クラリネットの存在感が薄い。
→柔らかさは木管低音&弦の中音域で出す。
・ピアノのトーン・クラスターを打楽器として用いる。
【表現】
・テーマ部ではメジャーコードしか使われていない!
→ただ怖く不気味なのではなく、神聖で厳かな雰囲気の描写。
・西洋クラシックの逆を行く土俗的な音楽性。
→平行和音・オスティナート・12音技法の和声的使用など。
→高度経済成長期の西洋的発展に対するアンチテーゼ。ゴジラのメッセージ性とも一致!
・立脚しているのがアイヌ音楽なので、右翼でも左翼でもない音楽性に。
→弟子にも右翼・左翼共にいる。
-------------------------------------------------------------------------------------
作曲家のトイドラ → tomita-haruki....
#ゴジラ
#godzilla
#伊福部昭
#音楽理論