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時速250キロ以上。危険と隣り合わせのバイクレースの世界に魅了され、情熱を傾ける男性がいます。福岡県久留米市の橋爪浩二さん、70歳です。
■オートポリス 加藤真司さん
「レースをしているライダーとしては九州で最高齢です。」
“九州最高齢”ですが、バイクへの向き合い方は、まるで少年のようです。
■橋爪浩二さん
「速いタイムで走りたいの一心。とりつかれていますよね。」
橋爪さんは、学生のころからバイクに憧れ、次第にサーキットで走りたいという思いが強くなりました。43歳になった時、サーキットで走り始めましたが、仕事や親の介護などで、趣味に費やせる時間は限られてきました。
■橋爪さん
「自分の人生ですし、今しかできないことがあるから。あとで体が動かなくなって、しておけばよかったと思っても遅いですから。」
両親の介護を終え、一般に『高齢者』とされる65歳で迎えた春、橋爪さんは、サーキットに残りの人生をかけることを決めました。
以来、大分県日田市のサーキット場を、週2回の頻度で訪れています。
■レース仲間(40代)
「熱量がすごい。70歳になって僕より速いからですね。」
■レース仲間(50代)
「このバイクに乗るために日々、トレーニングを欠かさないという、本当に敬服に値する方だと思っています。」
仲間内で『ミスターストイック』と呼ばれる橋爪さんは、週に4日、3キロのランニングと、1時間の水泳を欠かしません。
さらに、大好きなお酒も制限しています。
■橋爪さん
「自分を律するため、飲み過ぎないように、こうやって計量カップにしるしをつけて管理しています。」
お酒が進むと、つい本音がこぼれることもあります。
■橋爪さん
「走ってきたけれど、本当に走るのがきつい。トレーニングをやめたいけれど、やめるわけにはいかないもんな。」
レースに参加するためにはトレーニングが欠かせませんが、年をとるほど、モチベーションや体力を維持することが、難しくなってきたと言います。2021年には、走行中に転倒して鎖骨近くの関節を脱臼し、また股関節もひどく痛むことがあります。
それでも、走ることをやめないのには、理由があります。
■橋爪さん
「やっぱりギリギリのところまで自分を追い詰めて走って、いいタイムが出ていたら、すごくうれしいから。」
4月10日、橋爪さんは、大分県日田市でアマチュアのレースに参加しました。参加者の最年少は25歳、もちろん橋爪さんが最年長です。約4.7キロのコースを7周して、タイムを競います。
橋爪さんは、事故を避けるため、あえて最後尾からスタートします。直線での速度は、時速270キロを超えました。200キロもあるバイクを傾け、コーナーを曲がります。1周が2分6秒という自己ベストをたたき出し、トータルタイムは22人中9位と大健闘しました。
■橋爪さん
「きついけれど、楽しかった。やっぱりレースは楽しい。」
自らの老いを自覚しながらも、いちずに突き進む。そこに生きることの価値があると話します。
■橋爪さん
「“僕の生きている証し”と言ったら大げさですけれど、サーキットを走っていない自分は、もぬけの殻というか何か足りない。そんな自分になるような気がする。走り続けたい。情熱がうせないかぎりは。」
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