消滅の危機？四国お遍路巡り 解決のカギはデジタル化にあり？2024年7月3日にBSで放送 TSCと日経新聞の共同制作

弘法大師・空海ゆかりの、８８の札所を巡る「お遍路」。
長らく四国の観光産業を支えてきました。
しかし、そのお遍路さんは年々減っているといいます。
多くのお遍路さんが使う徳島県にある２１番札所・太龍寺のロープウエーの利用者数を見ると、
４万６０００人余りと、３０年前の３分の１以下に減少。
そして、それと同時に起きているのが、「高齢でも働く人たち」の増加です。
お遍路さんたちを支援するＮＰＯ法人では、こう分析しています。
「退職年齢が延びたり、四国遍路をする時間がないという人が増えているというのが、ひとつ考えられる」
お遍路さんの中心は、退職した高齢者。
しかし近年、シニア雇用などで働く期間が延び、退職した頃には１４００㌔の道のりを歩くのが、難しくなっているといいます。
そこで登場したのが
徒歩ではなく「車で」巡るお遍路ツアー。
車を降りたら・・・境内はすぐそこ！長い距離は歩きません。
ツアーは香川県の旅行会社が企画。１人345,000円で、８８カ所全てを１２日間で巡ることができ、ほとんど完売状態だということです。
年配の方でも回りやすい四国遍路のツアーはいま大変な人気です。
ただ、シニア頼みでは四国遍路は先細りになってしまいます。若い世代や外国人にも開かれた遍路にする必要があります。
お遍路に若者や外国人を。ここ金倉寺（こんぞうじ）を含む７つの寺が“ある実証実験”を行っています。
訪れた参拝客がスマートフォンをポスターにかざし、二次元コードを読み取ると・・・弁財天を描いたキャラクターが。
実はこれ「ＮＦＴアート」。デジタル資産として所有権を証明されるものでそれぞれが「自分だけの一点もの」になります。
仕掛けたのは寺の僧侶。今後は「御朱印」のデジタル化などを実現したいといいます。