一条天皇と猫 なぜ子猫誕生を祝う儀式を行い、乳母を付け官位まで授けた？【光る君へ】

参考文献
桐野作人, 吉門裕『増補改訂 猫の日本史　猫と日本人がつむいだ千年のものがたり』
amzn.to/4bIW0vL
鈴木健一『鳥獣虫魚の文学史 1 獣の巻: 日本古典の自然観』
amzn.to/3WoQM2L
大洋和俊『枕草子の翁丸をめぐって--王権・転生・救済』
cir.nii.ac.jp/...
北嶋廣敏『不思議猫の日本史』
amzn.to/460XmRn
北山円正『『枕草子』の「犬島」の位置 : 『和泉往来』の「犬嶋」を手掛かりとして』
cir.nii.ac.jp/...
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一条天皇は、定子の皇子出産直前に、道長や詮子も控える中で、生まれたばかりの子猫に対し、人間と同じように誕生を祝う儀式を行い、乳母までつけていました。
これは、定子出産と彰子入内を控えた微妙な時期だったため、道長に対して猫を通じて定子の安産を祈願させた可能性もあるなど、政治的要素が強いものだったとされています。
命婦のおもとは、後に貴族相当の五位の位階を与えられており、翁丸という犬に襲われ、一条天皇が翁丸を一時追放するという事件にまで発展しましたが、清少納言は枕草子に書く際、翁丸を失脚した伊周に見立て赦免を願っていたといいます。
今回は、道長、伊周、定子、彰子など、複雑に絡み合う当時の政治状況を反映するかのような、天皇、貴族と動物たちの関わりについて紹介します！
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【画像引用】
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[@cancan5892]

平安期の逸話は理解不能なものが多い中、この猫のエピソードはその最たるもので平安貴族や天皇のお気楽さを表しているとばかり思っていたので、今回の動画に目を開かされました。猫の産養の儀を定子の子の誕生に見立て、彰子入内後の後宮の勢力図の中での変わらぬ定子の優位を印象づけるためという指摘、今まで考えたこともなかったので驚きました。さらに、翁丸との事件ではその猫を襲いかけ追放された犬の変遷を、定子の兄伊周の失脚と復帰になぞられて、中関白家と定子の子供達の重要性を暗喩しているというのは、下手な推理小説よりはるかに面白く説得力を感じます。この事件、傍目には何でもない事件で敢えて”枕草子”に書くほどのことでもないようですが、メタファーとして中関白家復活と定子の変わらぬ優越性を示しているという解説は、素晴らしいです。この解説は参考文献にあるのでしょうか？それとも、レキショックさんの発想なのでしょうか？頭の良い清少納言らしい話で、敢えて”枕草子に政治的事象を書かなかったとしても、こういう暗喩を通して当時の情勢を読み解くことができると知りました。彰子が一条帝の好みに合わせ猫好きを示し、それが年若い彰子にとっての武器となった、”源氏物語”の女三宮と柏木との関連など、とても興味深く拝見しました。平安貴族はただ雅に過ごしていたわけではなく、こういう政治的要素を大いに含む事象をも持っていたということがよく分かりました。ただそれを読み解くのが容易ではないので、こういうなかなか気づきにくい事象を解説下さるレキショックさんの動画は、本当に貴重です。ありがとうございます。

[@rekishock]

伊周を重ねている説は参考文献から取っています。 前置きがない限りは根拠のない0からの想像は動画に載せることはないのでご安心ください！

[@cancan5892]

@@rekishock さん　そうなのですね。レキショックさんの綿密な文献調査と解説であれば、視聴者の皆さんも納得するのでは思い、ご質問しました。これからも、動画解説楽しみにしています。 赤染衛門が猫を撫でる時のセリフの吹き出し”撫で方は、上から下へ！”にウケました。

[@MUSASI40]

翁丸も 本気で猫を襲ったというより 自分が追うと猫が逃げてく様が面白かっただけなんじゃ

[@vianeplus]

五位じゃなければ昇殿出来ないものなぁ。 象も五位になったし。

[@user-hi9zi1hn1b]

ワーカワイー😅

[@user-yk5kp2rp5s]

枕草子を原文で読むと　みょうぶのおとど　でした。現代語訳などの際に「みょうぶのおもと」と誤記されています。 おとど　には大臣、貴人、女官の意味があります。 おもと　の出典を教えて下さい。 「みょうぶのおとど」ならば「宮廷の貴人女官」という意味になりますが「みょうぶのおもと」であれば「女官のあなた」という意味になります。 ペットに「あなた」とは名づけないはず。

[@rekishock]

石田穣二氏の現代語訳を参照しています。 eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/89711/1/Kokugokokubunkenkyu_154_46-51.pdf こういった論文もあるのでおっしゃる通り本動画でも「命婦のおとど」とすべきでしたね。 ご指摘ありがとうございます。

[@user-ye4pm9zu3w]

一条天皇の猫関連のエピソードにこんな複雑な背景があったとは想像もしませんでした。それにしても伊周＝翁丸はちょっと面白い(笑)　替われるなら馬命婦になりたいかも。仕事が猫の相手なんて楽しいじゃないですか(笑)

[@user-mp3sq5jy6h]

徳川幕府も吉宗以降江戸の中央政治は貴族化して賞罰が婉曲表現マシマシになっていきますがこれは貴族そのものですからね 何か意図があったと考える方が自然

[@YUMI4930]

彰子と猫に関する文献は無いような気がします…。今回の大河ドラマはフィクションが多すぎで初めて平安時代を知る人が見たら、初めて見た物はインパクトがやはり大きくなるので史実と思い込むのではと心配です😅

[@user-ye4pm9zu3w]

そうなんですよね……この時代を扱った動画で同様のコメントをしたのですが、あまり賛同を得られませんでしたね。しかしドラマの内容を「知らなかったです」とか「そうだったんですね」など信じてしまっているコメントが多くて、彼（彼女）たちにとっては道長と紫式部は幼なじみで恋人同士とかいうのが史実になってしまうんでしょうね……

[@user-jj6nl2up5x]

藤原為時「なんなら負けてる？」 😂

[@ariakenotsukinokimi]

オスだったらなんて名前つけられてたかなあ。

[@user-hj8ms6qk6s]

命婦の御許