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2011年3月11日の東日本大震災からまもなく9年です。震災以降、県内各地ではさまざまな津波対策が進められてきましたが、沼津市ではどう逃げようとしても逃げられない「津波避難困難地区」があることが明らかになりました。
沼津市戸田地区です。
沼津市危機管理課・川端一真さん「こちらは津波避難困難地区になります。海が近くて津波の到達時間が早くかつ避難する高い建物が近くにないから」
港に近いこの地区は、南海トラフ巨大地震で高さ約5mの津波が地震の発生から4分で到達する想定です。しかし、住民が逃げる津波避難タワーや津波避難ビルがありません。2011年3月11日、東日本大震災では東北地方をはじめとする沿岸部を大津波が襲いました。犠牲者の多くが津波によるものでした。震災以降、県内でも津波避難タワーや津波避難ビル、さらには命山など様々な津波対策が進められました。沼津市も逃げる場所の確保や避難路の整備を進めてきました。しかし、シミュレーションした結果、戸田地区など3地区で津波避難困難地区があることが明らかになりました。
沼津市危機管理課・川端一真さん「戸田地区の地図になるが湾の中の青く塗られている地域。津波の到達が早くて高い建物がないのでなかなか避難するのが難しい」「(Q、津波が来た時にどうやって逃げても間に合わないのか)すごい速さで走って逃げればということならばあるかもしれないが…」
戸田地区の津波避難困難地区の住民は約880人です。
高齢男性「それじゃあどうしようもない山もダメで、学校もダメじゃ」
中年女性「あきらめている人が多いですよ。私はここの家にいるとか」
また、住宅地ではないものの岬の先には観光施設もあります。
沼津市危機管理課・榊原和浩課長「近くに避難タワーとか作れればいいが、近くに公共用地がないとかという問題がある。地域と一緒に考えていかなければならない」
沼津市は2月、新たに津波避難ビルを指定するなど対策を急いでいますが、避難困難地区の解消には至っていません。防災行政に詳しい静岡大学総合防災センターの岩田教授は東日本大震災から9年を迎える今、あらためて津波対策の検証と対策の見直しをする必要があると指摘します。
静岡大学総合防災センター長・岩田孝仁教授「いま、かなりやってきたけれどそれで全部がクリアできるという問題ではないことをもう一度再確認する必要がある。両方やっても最後に(こうした地域が)残ってしまう。行く末は町そのものを安全な形態に変えていく必要がある」