東京モノレール幻の免許申請線(日本高架電鉄未成線)を歩く。

東京モノレールは、1964年10月に開業。東京オリンピックの開催で、日本国内外からの羽田空港利用客の都心へのアクセスの改善を目的として建設され、東京オリンピック開会式の直前となる9月17日に開業しました。当初の都心側の終点は、現在の終点となっている浜松町ではなく、国鉄上さらに一つ先の駅となる新橋駅の予定でした。が、当時新橋駅前の用地取得が難航し、浜松町駅を終点とする申請が出しなおされ、現在の浜松町駅を終点とする路線として開業しました。
ここからが少しややこしいのですが、この新橋駅に至る線形は、実は二通り存在します。一つは、元々の東京モノレール、当時の日本高架電鉄 さらには大和観光時代に申請した申請線ルートで、都心側は 現在の東京モノレールの線形はとは異なり、京浜運河以北は、芝浦運河上を北上、旧芝離宮恩賜庭園の東側を通過し、東京高速道路ＫＫ線の西側に沿う形で、現在は汐留シオサイトとして再開発された 汐留貨物駅を大きく回り込むようにして 新橋駅前に入ってくる線形でした。しかしながら、主要ルートとなるはずだった芝浦運河周辺では、付近の住民がモノレールの建設に反対した事から、現在のルートに近い、計画線とへと変更が成されます。計画線については、浜松町駅手前の国鉄横断部分以外は、ほぼ現在の東京モノレールの線形と同じでしたが、この浜松町駅よりさらに路線は伸び、国鉄の線路沿いの左手を沿う形で新橋駅を目指しました。
今回はこの免許申請線ルートを散策します。