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トラカメです、毎度~~ 今回は座学です。4駆乗り初心者に向けた、まじめな解説です。ジムニーなどパートタイム4駆とランクルやテリキなどフルタイム4駆の違い、タイトコーナーブレーキング現象を実車動画も使ってじっくり解説していきます。ご質問等が有れば、コメント欄にお願いします。可能な範囲でお答えします。
よろしければチャンネル登録と、悪ければ正直に「悪い」でも良いので評価もお願いします。今回の動画の再生数が伸びるようでしたら、今後、座学の方向性を増やそうと思います。
さて、そもそもこんな動画を作るきっかけがありました。
4駆の作動説明・解説のwebサイト・ユーチューブもあるのですが、なかなかわかりにくい。理由の一つは、やっぱり詰め込み過ぎじゃないかと思うんです。他にも、同じ用語の説明がサイト間で違ったり、編集中に語句が飛んでしまったのか、ちんぷんかんな説明だったり。また、意外と多いのは、そもそも間違った説明や、言葉と図が合っていなかったり。これでは、本当に基礎的な情報を知りたい人は、訳が分かんなくなっちゃう。
そこで、今回は内容をシンプルにして、オフ系の4駆のみ、しかもジムニーのパートタイムと、ランクルやテリキなどのセンターデフ式フルタイム4駆について説明したいと思います。
まず、パートタイムだフルタイムだと説明する前に、4輪の自動車としての説明が肝心です。日本の自動車メーカーが現在国内販売している乗用車は、ほぼ4輪車です。海外では6輪8輪の乗用車が有ったり、前2輪後ろ1輪の車両が有ったり、反対に前1輪の車両もあったりします。そういうのもは今回取っ払います。また、動力はエンジン駆動のみとしている車とします。まず、駆動輪ですが、分類すると全てのタイヤ・4本を駆動できる4輪駆動と、2本だけを駆動する2輪駆動があります。2輪駆動は前2輪か後ろ2輪の駆動になります。右2輪・左2輪とか、たすき掛けに右前と左後ろ駆動の2輪駆動なんて車は、一般的には販売されていません。つまり、自動車の駆動は、左右がペアになっているのです。ここがまず、基本中の基本です。
左右・ペアのタイヤを駆動するときに必要になってくるのが「デファレンシャルギヤ」とういう物です。日本語では「差動装置」と訳されます。言葉だけだと分かりませんね。また、デファレンシャルギヤは省略して「デフ」とも言います。いわゆる走り屋系の人たちが「デフ入ってる」何ていう場合の「デフ」は、デファレンシャルギヤに「差動制限装置」がはいっている、との意味を言っています。何故なら、デファレンシャルギヤは車に入っているのが当たり前で、わざわざ入っているか聞いたり、入っていることをアピールする、そういうものでは無いのです。
差動制限装置付きのデファレンシャルギヤをリミテッド・スリップ・ディファレンシャル、略してLSDと言って、これから説明する「デファレンシャルギヤ」とは異なるので注意が必要です。
ここから先、「デフ」と言ったら「デファレンシャルギヤ」の事で、LSDの事ではありませんので、よろしくお願いします
また今回、LSDの話はしません。必要であれば、他で確認してください。
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話は戻って、デファレンシャルギヤ、知っているでしょうか。見て分かりやすいのは、ジムニーの前後のアクスルや、テリオスキッドのリヤに付いているふくらみ、”写真”の中にあります。
すごく簡単に説明すると、エンジンの回転をトランスミッションで速度変換した後、一方向の回転入力・軸がグルグル回っているのを、入力軸に直行する軸に回転を伝達する装置の中にあって、左右出力の回転速度を振り分けてくれる、言い換えれば、ある時は左右同じ回転速度で、ある時は左右の回転速度を変えて出力する、そういう装置です。
振り分ける、について説明します。
デファレンシャルギヤは、駆動タイヤ左右ペアの間に付いています。前輪駆動であれば前の間、後輪駆動なら後ろの間、4駆なら、前輪と後輪の間に各1ヶ、必ず付いています。
では、なんで通常、自動車にデフが付いているか、説明しましょう。
これ実はフルタイム4駆にセンターデフがなぜ必要か、に繋がる重要な部分になるので分からなかったら、戻って見直した方が良いかもしれません。
一般的な車の場合、カーブ等でクルマを曲げる際はハンドルを切って、前輪を曲げます。車は、前輪の向かっている方に曲がろうとします。車は曲がる際に、ペアになっている外側と内側のタイヤは回転速度に差が発生します。外側のタイヤと内側のタイヤを比べると、外側のタイヤの方が速く回転します。(教習所で習う「内輪差」ではありません)
運動会の短距離走で、まっすぐ走っているときは良いのですが、コースが曲がっている時には、外の方が中の方を走るより多くの距離を走ることになりますよね。車のタイヤも同じで、外のタイヤの方が多くの距離を走るので、その分早く走らないと追いつきません。そこで、デファレンシャルギヤによって、外のタイヤの回転を速く、内側のタイヤの回転を遅くして左右をバランスさせて車は走っているのです。
では、もう少し詳しく説明しましょう。
一般的には、前輪を車の進行方向に対して曲げて・ステアリング切って車が曲がっていくわけですが右と左のタイヤの平均を考えるために、仮に、タイヤとタイヤの真ん中に仮想のタイヤが有ったとして説明します。
後輪駆動の場合、中心タイヤの回転速度が1に対して、内側のタイヤの回転が0.8、外側のタイヤの回転は1.2でなければいけないのですが左右平均すると中心と同じ1になるようにデファレンシャルギヤは回転速度を左右調整して、車は曲がっていく。前輪駆動も同じで、デファレンシャルギヤを使って、回転速度を左右調整して、車は曲がっていくことになります。
そこで、ここを見てください。
この図の通り、後輪の中央に対し、前輪の中央の方が少し外を走ります。
つまり、車の左右輪だけではなく、前輪と後輪も距離が違いますので、後輪より前輪を早く回す必要があるのです。つまり、フルタイム4WDの場合、センターデフによって前後輪の回転速度も振り分けている・調整している訳です。
では、ジムニーの様な、センターデフの無いシステムの場合、どうなってしまうのでしょうか。ジムニーはパートタイム4WDと言う、運転者が操作することで、2WDと4WDを切り替えるシステムです。2WD走行の場合はRWDと同じ状態で走行し、スリップしやすい路面などで運転者が4WDに切り替えます。
基本的に、グリップの良い路面では2WDで走行することが前提の車両となります。グリップの良い路面で4WDにしてしまうと、デフが無いので、回転もトルク(駆動力)も前後同じに配分されます。後輪は前輪に対してゆっくり回るべきなのに早く回るので前に進めようとし、逆に前輪は後輪に対して早く回るべきなのにゆっくり回るため、止まる方向に力が掛かる。
リヤカーで例えてしまうと、人が台車の前で引っ張り、後ろで押す。そんなイメージです。リヤカーは自体は前に動いているんですけど、前の人はブレーキをかけ、後ろの人は前の押し出す。
デフが無いので前と後ろの力は同じで、ものすごくグリップが有って全く滑らないなら止まってしまうのですが、ちょっとくらいの差、つまりちょっとステアリングを切ったくらいならどこかのタイヤがちょっと滑るなどで回転やトルクを逃がすことが出来るので、スムーズでは無いかもしれませんが走ったりします。
リヤカーで行けば、例えば前の人の右足が滑りやすくてブレーキを掛ける力が少なくなって前に進む、みたいな感じ。こんな言い方をすると、後ろの人が滑れば、後ろに進んでしまうイメージをしてしまうかもしれませんが、そうではありません。車の場合、前輪が滑ろうが後輪が滑ろうが、回転は前向きですので、前に進みます。バックする事は有りません。
では、ハンドルを大きく切るとどうなるでしょうか。先程の図でいくと、後輪より前輪の通る場所が、より外側になる、つまり前輪と後輪の回転速度差が大きくなることになるので、どこかのタイヤがちょっとスリップしたくらいでは回転速度はバランスしないので、いっぱいスリップする必要があります。グリップの良い路面でいっぱいスリップをするには、いっぱいエネルギーが必要になります。で、スリップさせるエネルギーよりエンジンが発生するエネルギーを超えると、車は動かなくなります。これが世に言う「タイトコーナーブレーキング現象」ってやつです。細かな説明をすると時間が掛かりますが、簡単に言えば、どこかがいっぱいスリップすれば走れるわけですから、例えばものすごくパワーのある車だったら、大きくハンドルを切ってもどっかが滑って走れちゃうことになります。でもこれって、燃料使うは、タイヤは減るは、駆動系に負担掛かるわで、良いことは何一つありません。なので、パートタイム4駆はどこかのタイヤが滑ってくれるような、悪路などで使用することが前提の4WDシステムだと言えます。
では、テリオスキッドを使って、タイトコーナーブレーキング現象を再現した動画を撮影したので、ご覧居ください。
センターデフが有るか無いかだけでずいぶん時間が掛かりました。
続きはまたの機会に~