統合失調症の可能性を考える症状6つ【幻聴・妄想などの前の前駆症状。精神科医が6.5分で説明】

0:05 （１）はじめに
0:37 （２）統合失調症の「前駆症状」
2:45 （３）統合失調症の可能性を考える症状6つ
5:40 （４）まとめ
「統合失調症」では幻聴・妄想などが代表的な症状ですが、「未治療期間」を短くするにはより前の「前駆症状」での対策が望まれます。
ただし、幻聴などと比べると目立ちにくく、早期発見しつつも、慎重な経過観察が大事です。
「統合失調症の可能性を考える前駆症状6つ」につき、精神科医が要点を約6.5分の動画にまとめています。
出演：春日雄一郎（精神科医、医療法人社団Heart　Station理事長）
こころ診療所吉祥寺駅前　kokoro-kichijo...
府中こころ診療所　fuchu-kokoro.com
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↓↓内容の詳細は下記になります。
（１）はじめに
統合失調症セルフチェック。今回は「統合失調症の可能性を考える症状6つ」についてやっていきたいと思います。よろしくお願いします。
統合失調症は、幻聴・妄想などが有名な脳の病気ですけれども、早期治療が大事という観点からは、もっと前の症状から気づきたいところです。
では、もっと前の「前触れ」ではどんな症状が出るでしょうか。
今回は「統合失調症の可能性を考える症状6つ」について見ていきたいと思います。
（２）統合失調症の前駆症状
「前ぶれの症状は、一見地味な症状」です。
＜統合失調症の代表的な症状＞
①幻聴
ないはずのいろいろな「噂・命令などの声や音」が聞こえてくる症状です。
②妄想
何かに狙われているなど、現実と違う事を確信してしまう症状です。
③興奮・混乱
脳が過敏になった結果、興奮を抑えられなかったり、混乱した言動になる事があります。
＜統合失調症は早期治療が大事＞
ただし、先ほどの3つはすべて「進行した後の症状」です。
なので可能ならば、より早く発見して治療をしたいところです。
確かに発症から治療までの「未治療期間」は、短いほど全般的に予後は良いとされます。
そこから考えると、なるべく早い段階で気づきたいところです。
そうすると、なるべく「早い段階の症状」で見極める事が望まれます。
＜早い段階での「前駆症状」＞
早い段階の症状は「前駆症状（初期症状）」と呼ばれます。
この前駆症状（初期症状）は、いわゆる「前触れ」の段階で出てくる症状です。
どちらかというと、あまり特徴は目立たないタイプの症状になります。
そして、他の病気でも起こりうる症状というのもまた多いです。
＜前駆症状の例＞
まずは「不眠」眠れないというところが目立つ方がいます。
あとは「不安」様々なことが不安になる方がいらっしゃいます。
そして「イライラ」しやすくなる方もいらっしゃいます。
＜自然軽快することもある＞
先ほどの前駆症状があっても、経過を見ると、自然に軽快・改善することがあります。
ただし、一方で次第に症状が強まったり、先ほどの幻聴のような強い症状が出てくることもあります。
なので、経過を見ていて判断することが大事になります。
ただこうした限界はありますが、それでもなお早目に見つけて対策したいところです。
（３）統合失調症の可能性を考える症状6つ
特徴が少ない前駆症状の中で、「比較的特徴的な前駆症状6つ」を見ていきます。
①考えがわいてくる
考えが無意識にわく「自生思考」が出る事があります。
＜自生思考＞
この「自生思考」は、考えなどが勝手に湧いて出てくるような症状になります。
背景としては、脳がドーパミン過剰になり、敏感になり活発になりすぎることが背景と推測されます。
わいてくるのは他に「言葉」「イメージ」の場合もあり、それで集中できないこともあります。
②集中できない
敏感になりすぎて気が散ってしまう状態です。
＜集中困難＞
これは、様々なことに気がついてしまい、それで注意がそれる状態です。
脳や感覚が敏感になっていることが背景と推測されます。
これは外からは「テストの点が落ちる」などで気づかれることもあります。
③被害念慮
これは妄想まで行かない「何かをされている」不安です。
＜被害念慮＞
被害念慮とは周りから「見られている」「うわさされている」などと感じる症状です。
ただ、これは妄想のように強固・訂正不能ではなく、周りの人の指摘で修正することが可能です。
そして背景としては、やはり脳や感覚の過敏さが背景と推測されます。
④外の見え方が変わる
外に圧倒されるような「世界没落体験」が出現する方がいます。
＜世界没落体験＞
世界没落体験では、同じ景色が普段と違って奇妙に・圧倒されるように見える体験です。
不安や恐怖心と連動することが非常に多いです。
これも「脳や感覚の敏感さ」を背景に見え方が変わると推測されます。
⑤強迫症状
繰り返す確認は、時に統合失調症の前駆症状の場合もあります。
＜強迫症状＞
強迫症状は「確認を繰り返ししないと落ち着かない」症状、よく「強迫性障害」で見られます。
ただ、これが「統合失調症の前駆症状」として出る場合もあります。
この背景も「脳の敏感さ」、それで緊張・不安が強まり、その自己対処としての強迫症状と推測されます。
⑥無気力・引きこもり
時に陰性症状が前触れになることもあります。
＜無気力・引きこもり＞
これは気力がなくなってしまって「人と話せない」「孤立」「部屋にこもる」などが出る症状です。
これは、いわゆる「陰性症状」無気力などが目立っての前駆症状になります。
どちらかというと、自覚症状を感じるよりも、外から見ての変化で気付かれやすい部分があります。
（４）まとめ
今回は、統合失調症セルフチェック「統合失調症の可能性を考える症状6つ」について見てきました。
統合失調の前触れ「前駆症状」は比較的特徴は少なめですが、その中で比較的特徴が目立つのが以下に挙げる6つになります。
●考えが湧いてくる（いわゆる自生思考）
●集中できない（気が散る）
●周りへの被害念慮
●周りの見え方が変わる（世界没落体験）
●確認を繰り返す（強迫症状）
●無気力や引きこもり
これらは他の病気の症状であったり、自然軽快することもあるため、早期発見は大事ですが、その後慎重に経過を見ることも大事です。
こころ診療所グループ（医療法人社団Heart　Station）
府中こころ診療所（東京都府中市宮西町1-1-3三和ビル2階、☎042-319-7887)
こころ診療所吉祥寺駅前(東京都武蔵野市吉祥寺南町1-4-3ニューセンタービル６階、☎0422-26-5695)
#統合失調症　#前駆症状　#未治療期間　#自生思考　#被害念慮　　
【解説者】
医療法人社団Heart　Station　理事長　府中こころ診療所院長　春日雄一郎
精神科医（精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医）
2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。

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先生、詳しいご説明ありがとうございます。 統合失調症は感情鈍麻もあるのでしょうか。 ありがとう、嬉しい、ごめんなさい。などの基準が人とづれたりしますか。