コメントありがとうございます。速度はいくつか種類があり少々ややこしい話でして、冗長的もしくは意味不明なご回答になっているかもしれません。わからないところがあればお気軽にご返信くださいませ。 ご提示の速度はCAS(Computed Air Speed=計算された速度)と呼ばれるもので、機外のピトー管経由で得られた速度に、コンピュータが予測計算した計器の誤差を補正したうえで、計器に表示されているものになります。そしてそのもとになるピトー管経由で得られる速度は、標準大気と呼ばれる空気の密度をもとに測定を行っているため、実際の機外の空気の密度(大気圧)と違いがあれば差も大きくなります。具体的には空気密度が低い(気圧が低い=高度が高い)とピトー管が受ける圧力も低くなり、CASが低くなります。 そのため、多くの旅客機では、実際にどれくらいの速度が出ているか、空気密度も加味した速度のTAS(True Air Speed=真の対気速度)も同時に計算しています。前述のとおり、CASは高度が高くなると低くなりますが、CASとTASを比較すると、高度が低いとCASとTASはほぼ同じですが、高度が高いとCASがTASよりも低くなります。そして、FL370でCAS:277kt(500km/h)をTASに変換※すると、TASは475kt(880km/h)となりますので通常の巡航速度と言えると思います。 ※空気密度には気温も影響しますが、ぱっと見返した限り報告書にはFL370の気温の記載が見当たらなかったので、標準的な気温で計算しています