学生時代、大学の授業でドイツ人の先生が、 "The global language is not English." と言ったので(お、若干問題のあるエスニックジョークでも言うのか?)と思ったら、一呼吸おいてから、 "...but **an** English." と上手いこと言ってました。 言葉を補うと、要するに…… 国際交流は、米英出身のネイティブが話す模範的な英語を非ネイティブが一生懸命真似して米英人の不良コピーを目指すのではなく、各国の非ネイティブが母国語に引っ張られたヘタクソ英語をそれぞれの話者なりに話し、聞く側はそのわかりにくさに難儀しつつ「自分も他国の人にとってはこんぐらいキツいかもしれん」と寛容or諦念で以って許容しあう、というスタンスでいこうな! ……という趣旨の発言でした。 一言ですが、内容のある深い話で今でも印象に残ってます。
余談ですので聞き流してくださればよいのですが、このような第一言語(母語)の特徴が第二言語もしくは外国語に「転移」する現象にはれっきとした呼称があり、専門的には「言語転移」と呼びます。転移した特徴が第二言語でも正しいものであれば「正の転移」と呼び、ゴミ箱さんが述べられていたような誤った転移の発現形態は「負の転移」と呼ばれます。 例) I speak no English ← ドイツ語からの「負の転移」 / I am learning English for 6 years ← 日本語/ドイツ語からの「負の転移」
@ゴミ箱-e8n3 жыл бұрын
@@kargi-chineli 勉強になります。自分が特に面白いと思うのは能動と受動の使い分けですね。ドイツ語だと一般的な事柄を述べるときに 「man(男という意のMannとは別)」を使うのはご存知かもしれないですが、このために「日本では日本語が話されている」という意の文を「日本では日本語を話す」といった訳をしてしまうケースが非常に多いように感じます(この例文だとそこまで違和感はないですが)。英語ですと、"Japanese is spoken in Japan"のように受け身を使う形があるので英語話者だとこうした傾向が少ないように感じます。統計はないので話半分ですが。